売掛の総額を確定する

一般的な売買契約書は、一度でも売掛金を滞納すれば、『期限の利益を失う』旨が明記されています。つまり、回収すべき売掛金は、その月の回収額ではなく、その締め日以降に掛け売りした物の代金全てが含まれることになります。毎度のことながら、1ヶ月分が支払えないのですから、期限の利益を失ったからと言って、「はいそうですか」と満額を払える債務者などいません。

そこで、まず経営者(または経理責任者)のすべきことは、内容証明郵便を出すなりして、その総額を明確にすること。勘違いされやすいのですが、内容証明は別に郵便局が債券について保証してくれるものでもなんでもありません。あくまで、郵便の「内容を証明する」だけのものでしかありませんが、これを行わないと請求権そのものが(時効によって)消失してしまう場合があるからです。逆に、債務者の多くは、内容証明が届くと、かなり焦りますから、あるいはなんなく回収できる場合もあります。

これで総額は明示されましたから、いよいよ「交渉」です。先に書いたように、この交渉次第で、債権の回収の正否が決まると言ってもいいくらいです。内容証明によって、総額は分かっているわけですから、あとは「どれだけ回収率を上げるか」が、交渉のしどころです。